[今更誰得] EPSON HC-20を軽く修理改造してRS-232C通信を試してみた #EPSON #HC-20 #HX-20

mobileFF's blog: [今更誰得] EPSON HC-20を軽く修理改造して起動できるところまでやってみた #EPSON #HC-20 #HX-20 https://mobileff.blogspot.com/2023/02/epson-hc-20-epson-hc-20-hx-20.html

の続きです。

電源が入り、液晶も映るようになったので、あとはプログラムの保存ができるようになりたい。

ということで、RS-232C通信をやってみます。


HC-20とPCを接続する

HC-20にはRS-232C端子が標準搭載されていますが、いわゆる普通のD-sub9ピンとか、25ピンとかではなく、DIN8ピンプラグです。どっちかというとRGB接続とか、データレコーダとか、MIDIとかでお馴染みのやつですね。


手元にDIN8プラグがまだ2個ほど余っていたので、とりあえず実験用にブレッドボード用のピンをはんだ付けしてコネクタを自作してみました。


ピン配列は、このジャンルの大家であらせられるPocketGriffon先生のブログを参考に。

HC-20のメンテナンスその5 - レトロパソコンであそぼう! https://pocketgriffon.hatenablog.com/entry/2021/08/05/035226


先生も書いていらっしゃいますが、この手のピンアサインを見るたび思うのは、「この配列はどっちから見た配列で書いてあるのか?」という点です。

手元のDIN8コネクタを見ると、親切にもピン番号が記載されていました。



途中経過としては、この通りの配置で、左右対称の配置、などいろいろ試しましたが、結果としては、この印字どおりの配列でOKでした。

PCとの接続については、HC-20側がTTLレベル(3V)のため、TTLレベルで入出力できるシリアル接続手段が必要です。

たぶん、簡単おすすめなのは、以前、MSXDISKのときにも使った秋月電子さんの「AE-UM232R」です。

FT232RL USBシリアル変換モジュール: 半導体(モジュール) 秋月電子通商-電子部品・ネット通販 https://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-01977/


[今更誰得] PC上にあるディスクイメージをMSXの仮想FDDとしてアクセスできるようにする「MSXDISK」について #MSX #MSXDISK https://mobileff.blogspot.com/2022/03/pcmsxfddmsxdisk-msx-msxdisk.html


HC-20側で出力側になっているものはFT232Lの入力側へ、HC-20側で入力側になっているものはAE-UM232R(FT232L)の出力側へそれぞれ接続します。

HC-20→AE-UM232R

1 GND→GND

2 TXD→RXD
3 RXD→TXD

4 RTS→CTS
5 CTR→RTS

6 DSR→DTR
7 DTR→DSR

8 CD→DCD

※おまけですが、通電、送信、受信をLEDで確認したい場合は、AE-UM232Rでは、CB3が通電、CB0が受信、CB1が送信に割当たっているので、

CB3→LED→抵抗→VCC
CB0→LED→抵抗→VCC
CB1→LED→抵抗→VCC

のように接続するとそれぞれの状態をLEDでも目視で確認できます。


HC-20からPCへの送信

HC-20からPCへは、BASICからだと、LISTコマンドやSAVEコマンドで送信することが出来ます。



例1)LIST "COM0:(28N1C)"
例2)SAVE "COM0:(28N1C)",A

( )内はシリアル通信の設定です。2は転送速度(300bps)、8は8ビット通信、Nはノンパリティ、1はストップビット、Cはエラー訂正方式です。

詳しくは、マニュアルを探して読んでみてください。




PCからHC-20への送信

PCからHC-20へは、BASICからだと、LOADコマンドで受信することが出来ます。



例)LOAD "COM0:(28N1D)"

( )内はシリアル通信の設定ですが、最後のエラー訂正方式は正直どれが良いのかがあまり良くわかっていないのですが、試した際はDだとうまくいきました。




HC-20が最強のポケコンであるためには・・・

ということで、RS-232Cもできたのでプログラムの保全も可能となり、HC-20がガチの物理キーボード搭載のポケコンになろうとしていますが、ここで一つ問題が。

HC-20はもともとNiCdバッテリー内蔵ですが、それ以外のメモリ保持のための電池を持っていません。

中の人は前回、バッテリーなど要らぬ!とばかりにAC駆動に魔改造(っていうほどのものではないが)してしまったので、メモリ保持のための電源がない状態です。

はい、いわゆるシャープのクリーンコンピュータ思想状態ですね。
いやシャープのそれはBASICインタプリタ自体もない状態だからちょっと違います。

それはともかく、プログラムをある程度保持しようと思うと、電源を保持しなければなりません。




取り急ぎ、アマゾンの1.2Vの単4リチウムイオン充電池x5本(6V)に、10Ωの抵抗を付けて通電したら、やや不安定っぽいですが保持できた?気もするのですが、これは今後の継続課題としたいと思います。

現場からは以上です。


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