J-3100 Dynabookを入手してみた
最近、全く何を思ったか、Dynabookが無性に欲しくなってしまいまして。
もちろん、Dynabookは現在も存続するノートPCのブランドですが、現行機種ではもちろんなく、いわゆるJ-3100アーキテクチャのやつです。
オークションでいくつか入手してみるものの、そもそも起動できるものにはなかなか当たりません。
個人的には、ROMで一太郎やLotus1-2-3を内蔵している特徴的なEZシリーズが欲しかったのですが、これも動くものは出品されておらずで、半分諦めていました。そんな中で、なぜかEZ486Pというプリンタ内臓のいわゆるワープロパソコンとでもいうべきカテゴリーにはいくつか動作確認済みの個体が存在しており、どうにかこれを入手することに成功しました。
幸運にもHDDパックもあったため、2.5インチIDE→SDカード(CFカード)アダプターを使えばお手軽にHDD環境も作れます。EZ486は内蔵ROMのDOS環境を簡単にHDDにコピーしてくれるので、HDD運用までは比較的簡単にできました。
SDカードやCFカードならPCとのデータ交換も比較的手軽ですし、まあこれで完結しても良かったのですが。
EZ486Pが搭載しているDOSは、3.1というバージョンです。今更、特段新しいことをするわけでもなし、DOSのバージョンなんてどうでもいいではないか、と思うのですが、前のエントリで書いたとおり、DOSバージョンが4.0以上でないと、IOMEGAのZIPドライブのドライバが認識しないのです。
mobileFF's blog: [今更誰得] Dynabook EZ486PでパラレルZIPドライブを使う https://mobileff.blogspot.com/2022/11/dynabook-ez486pzip.html
FDDが使えない!
J-3100用の日英DOS5もどうにか手に入れたものの、ここで重大な問題が。
このEZ486Pは、FDDが故障しているのです・・・。
FDDなしで、どうにかDOS5がHDDに入れられないか、かなり試行錯誤したのですが、仮想マシンのHDDイメージをSDやCFにそのまま焼いても、どうやっても起動しませんでした。
まあ、だいたい仮想環境といってもJ-3100の純粋な互換環境ではないので、それもしょうがないのかもしれません。
とはいえ、J-3100はもともとPC/ATとの互換性の高いアーキテクチャなので、ダメ元であれを試すしかないと思いました。
GOTEKをEZ486Pに取り付けてみる
はい、GOTEKです。
EZ486PのFDDは26ピンのフラットケーブルでの接続なので、GOTEKも26ピンモデルの「SFRM72-DU26」を購入しました。
このモデルは、もともとのファームウェアだとFDDは720KBモデルです。本当は1.44MBモデルが良かったんですけど、最近は、どうも数が出回っていないようで、プレミアが付いてしまっているようで、高くてとても買えずでした。
とはいえ、このブログを書いているときも「SFRM72-DU26」を追加購入しようと思ったら、Amazonだと納期が来月とかになってしまっていて、なんだか品薄感がw
GOTEKはもともと、シンセサイザーや刺繍の機械など、PC以外の機器のために作られたガジェットのようでして、PC系でGOTEKを使うときの王道は、ファームウェアを書き換えて使うというかんじのようです。
フリーで使えるカスタムのファームウェアの代表がFlashFloppyというソフトです。
Gotek Models · keirf/flashfloppy Wiki
https://github.com/keirf/flashfloppy/wiki/Gotek-Models
ですが、これを26ピンモデルのGOTEKで使う場合には、そのままではだめで、改造が必要になるようです。
Info: FF with 26-pin header Gotek Floppy · Issue #155 · keirf/flashfloppy · GitHub
https://github.com/keirf/flashfloppy/issues/155
そのあたりの改造手順も、FlashFloppyの公式サイトのドキュメントからたどれるフォーラムの書き込みにあるとおりで、RA/RB/RCという抵抗(0Ω)を取り外せばOKでした。
FlashFloppyの書き込みは、26ピンモデルでも特に変わらずで行けますので、難しいことはないと思います。
GOTEK26ピンモデルにFlashFloppyを入れる手順としては、ざっくりいうと以下となります。
- RA/RB/RCの3つの抵抗を除去する
- BOOT(ファーム書き込み用)のジャンパをONにする ※ピンヘッダはついていないので必要に応じてつけましょう
- PCとGOTEKのUSBをTYPEA-TYPEAケーブルでつなぐとPCでGOTEKが認識される
- Wikiに指定されているファーム書き込みツールの手順通りにFlashFloppyのファームを書き込む
- BOOTのジャンパを外す
- 実機に取り付ける
日英MS-DOS5.0をインストールしてみる
あとは、日英MS-DOS5.0をインストールするのみですが、先にFDイメージを作らなければいけません。方法はいろいろなのですが、VirtualBoxで2FD構成でDOSを起動して、物理FDから仮想FDにDISKCOPYするとか、RawWriteを使うとかでもいいと思います。
日英MS-DOS5.0の場合はFD3枚のシンプル構成ですが、3枚分のイメージファイルを作って、USBメモリにコピーしておきます。
ディスクを入れ替えるときは、GOTEKのフロントのボタンを押せば入れ替わっていきますが、26ピンモデルはLEDすらないので、枚数が多いと、なかなか目的のディスクにあたっているかどうかがわかりにくいのが難点ですが、まあいつか当たりますし、インストーラであれば間違ったディスクに切り替わっていたら先に進まないので、まあ気長にやりましょうという感じですね。
で、気長にやった結果、無事にDOS5がインストールされました。DOSシェルって確かDOS5からでしたよね?わかりやすいエビデンスということで画面写真を。
ZIPドライブを認識させてみる
DOS5以降であればIOMEGA標準のDOS/V用ドライバが使えますので、DOS/V用のドライバファイル一式をGOTEK FD経由でEZ486Pのハードディスクにコピー、展開し、GUEST.EXEを実行するとZIPドライブが認識されます。
(LASTDRIVE=Zなどドライブレターを多めにしておくのを忘れずに)
上の写真は、ZIP用のドライバ等が入っているToolsディスクの中を見てみたところです。
さらに、「PITFALL」という気になる名前のフォルダがあったのでのぞいてみると・・・
どうも、あのアクティビジョン(Activision)の名作Pitfall!のWindows95版(体験版ですが)らしいです。EZ486Pでは動かせないけど、別のマシンでやってみるかw
現場からは以上です。
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