YM2203 シールドを作ってみた 12月 20, 2025 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ YM2203シールドを作成してPC-8801mkIISR用「Silpheed」のVGMを演奏させてみました。 ## シルフィードというゲームについて 「シルフィード」は1986年にNEC PC-8801mkIISR用のソフトとしてリリースされました。 中の人は、当時このゲームがリリースされた機種を持っていなかったため、リアルタイムではプレイしたことがなく、その後もゲーム自体は未プレイのまま1988年には富士通FM-77AV、1993年にはMEGA-CD版がリリースされるなど多くのパソコンやコンシューマ機に移植された名作シューティングゲームです。 中の人は未プレイだったものの、「日本初の3Dポリゴンシューティングゲーム」(ゲームアーツ公式サイトにおける表記)ということもあり、世間的に大変注目されたゲームでした。 ## 中の人とシルフィードの関わり 中の人は、残念ながら今に至るまでもプレイはかないませんでしたが、BGMを収録したカセットテープ版のサントラは買って聴いておりましたため、BGMだけは良く知っておりましたw カセットテープの楽曲はYM2203の原曲ではなく、シンセサイザーアップグレードバージョンとなっているので、原曲よりさらにゴージャスで聴き応えのあるものになっています。 このテープに冠されている「オリジナル・サウンド・オブ」というのは、どうも「独自のサウンド」という意味のようですね。今だと「原音源の原曲」を指すのが普通のようにも思いますが… でも、それでお蔵入りというのもなんだか悔しい気もするので、YM2203のみの演奏も収録してアップしてみるかもしれません。 一体誰得なんだという気もしますが…ww ## シルフィードのもうひとつの大きな特徴 ~合成音声~ ちなみに今回のVGMには入っていませんが、シルフィードの音源的な大きな特徴として、PCMを使わずに合成音声を発声していることが挙げられます。 正直、ゲームを知らずに音源だけを聴いても、なんて言っているか今ひとつわからないものも多かったりしますが・・・ ということで、楽曲だけは良く知っており、とても好きな楽曲のため、今回YM2203シールドを作りましたので演奏させてみました。 ## YM2203シールドを作成したきっかけ なぜ今回YM2203シールドを作ることになったのかについてのきっかけは実はシルフィードではなく個人的には業務用のスペースハリアーの音源がYM2203ということを知り、再現してみたくなったというのがきっかけです。 実際のところ、実音源で演奏をするにはスペースハリアーの場合YM2203以外にも、SegaPCMという、SEGA独自のカスタムチップが必要なので、正直言って実音源での再現はほぼ不可能なのを作った後で知ったわけですがww とはいえ、PC-88/98/FM77AVなどの音源として使われていたことも知っておりましたので、これらの機種の楽曲も演奏させられるということには魅力も感じておりました。 ## YM2203という音源について YM2203は音源的にはFM音源とSSG音源を内蔵し、それぞれを3音ずつ、合計6音同時に発音できる、当時としてはかなりバランスの良い音源チップでした。 そのこともあってか、YM2203の楽曲には素晴らしいものが多くあるかと思います。 もちろん、PC88/98などのメジャーなプラットフォームで採用されたために、優れたメーカーのゲームが多かったということが大前提としてはあると思います。 例えば今回のシルフィードのゲームアーツ、スタークルーザーのアルシスソフトウェア、イース、ソーサリアン等の日本ファルコムなどなど… また、業務用では前述のセガ以外にもタイトー、カプコンなどでも採用されています。 ## YM2203シールドの実装について シールドの実装にあたっては、周波数発振器とDACチップ、オペアンプが外付けで必要なので、回路数はやや多めです。 まあオペアンプは必要なのが普通で、SN76489のようなオペアンプを通さなくてもノイズがあまり載らないチップのほうが少数派なのですが… DACについては、本来はYM2203とペアで使うことを想定されたものが存在するのですが、そのチップの入手も結構困難です。 そもそもYM2203自体の入手も結構大変で、中の人はアリエクでガチャを引きました。 DACの入手に悩んでいた時、音源シールド関連の話題で個人的におなじみのKUNI-NETさんのブログ「YAMAHA YM2203 FM音源ボード(1) KZ80マイコンで鳴らす」で、YM3012(YM2151用のDAC)を流用できるという記事を見かけまして、構成をそのまま拝借することにして実装してみました。あとオペアンプ部分も実はKUNI-NETさん版のYM2151シールドのものと同じものだったりw YM3012 DACはYM2151がステレオ出力であることに対応して、2チャンネルの入力を持っています。 対するYM2203は音源自体はモノラル出力なので、YM3012の入力は1チャンネルだけしか必要としません。 であれば単に1チャンネル分だけ使って、もう1チャンネルは放置すればいいだけなんだから別に難しいことはないだろう…と中の人も思っていました。 実際には、使わないほうのチャンネルにも、使わないなりの配線が必要で、ちょっとしたはまりポイントかもしれないです。 ## YM2203 dualシールドを作る? ところで、SN76489シールドを作った際に、業務用のゲームでSN76489を2基使ってBGMを演奏しているゲームがあることを知り、対応したシールドを作りましたが、実はなんとYM2203にも、2基で音源として使っているゲームがあるのです。 著名なものでいうと、タイトーのダライアスなどがあります。 ダライアスといえば横3画面の特殊な筐体の横スクロールシューティングゲームですよね。 ダライアスもプレイした経験としてはゲームセンターで何度か遊んだことがあるかないかくらいで、ゲーム自体の個人的な印象は少ないのですが、やはり3画面筐体のゲームということで知名度が高く、中の人も同じく注目しており、おそらくはBeepのソノシートか何かに収録されていたダライアスの楽曲で認識はしておりましたので、実音源での演奏はしてみたいなと思っております。 いつになるかわかりませんが、YM2203デュアルのシールドも実装して試してみたいですね。 コメント
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