GOTEKの26ピンモデルにFlashFloppyを入れて動作可能にする手順

 別記事の中ですでに言及済みではあるのですが、この部分だけ独立した記事にしたほうが何かと使い勝手が良いような気がしたので、抜き出してみました。セルフ切り抜き+加筆。


GOTEKをPCで使うとはどういうことなのか

この記事を読む方には説明不要かもしれませんがGOTEKはFDDエミュレータというジャンルのガジェットで、物理的に劣化が避けられないフロッピーディスクを使う代わりに、FDドライブをエミュレーションしたハードウェアでUSBメモリなどに入れたFDイメージを使えるようにするものです。

いにしえのガジェットでFDDでしかメディアを使えないようなものであっても、本体側に特別な改造をせずにFDD部だけを入れ替えることで、当時の環境を本体側のソフトを何ら変更せずに使えてしまうというのが魅力です。

GOTEKはもともと、シンセサイザーや刺繍の機械など、PC以外の機器のために作られたガジェットのようですが、PC系でGOTEKを使うときの王道は、ファームウェアを書き換えて使うというかんじのようです。

そういった、フリーで使えるカスタムのファームウェアの代表がFlashFloppyというソフトです。



用意するもの

①GOTEKの26ピンモデル。

元製品は720KB、1.44MBとかいくつか種類があり、自分が使いたい用途に合わせてモデルを選ばないといけないのかな?と思ってしまいますが、製品の容量は結局のところ製品版のファームウェアでソフト的に再現しているに過ぎないので、どのモデルでも多分大丈夫です。

中の人は「SFRM72-DU26」(720KBバージョン)を購入しました。



②はんだごて。吸い取り線があれば尚よし。

③USB TYPE-A→TYPE-Aケーブル

昨今の環境では、意外とありそうでないのが両端がTYPE-AのUSBケーブルです。中の人はAmazonで適当に調達しましたが、ハイスピードでなくてもいいはずなので、適当なものを用意すればOKです。


GOTEKにFlashFloppyを焼く

フリーで使えるカスタムのファームウェアの代表がFlashFloppyというソフトです。


Gotek Models · keirf/flashfloppy Wiki
https://github.com/keirf/flashfloppy/wiki/Gotek-Models


ですが、これを26ピンモデルのGOTEKで使う場合には、そのままではだめで、改造が必要になるようです。


Info: FF with 26-pin header Gotek Floppy · Issue #155 · keirf/flashfloppy · GitHub
https://github.com/keirf/flashfloppy/issues/155


そのあたりの改造手順も、FlashFloppyの公式サイトのドキュメントからたどれるフォーラムの書き込みにあるとおりで、RA/RB/RCという抵抗(0Ω)を取り外せばOKでした。

FlashFloppyの書き込みは、26ピンモデルでも特に変わらずで行けますので、難しいことはないと思います。

GOTEK26ピンモデルにFlashFloppyを入れる手順としては、ざっくりいうと以下となります。

(1) RA/RB/RCの3つの抵抗を除去する

作業が下手すぎますが、まあ外せればそれで良いのです

(2) BOOT(ファーム書き込み用)のジャンパをONにする

もともとのGOTEKにはピンヘッダはついていないので必要に応じて取り付けましょう。
写真の右上、[J3]とあるピンとそのひとつ下のピンをショートしてONにします。



(3) PCとGOTEKのUSBをTYPEA-TYPEAケーブルでつなぐ

BOOTモードになっていれば、PC側でGOTEKが認識されます。

(4) Wikiに指定されているファーム書き込みツールの手順通りにFlashFloppyのファームを書き込む

(5) BOOTのジャンパを外す
(6) 実機に取り付ける


FDイメージファイルを準備する


USBに入れるFDイメージファイルですが、結構いろんな形式をサポートしているようです。VirtualBoxなどでも使えるIMG形式(ベタ形式)なんかが無難でしょうか?
PC98用なんかだとFDI形式でも行けます。

あと、別記事にも書く予定ですがFDDエミュレータの老舗?HxC Floppy Emulator用の付属ソフトが、割といろいろなフォーマットの交換に対応していそうなので、そちらを使うとお好みの形式のイメージがわりと作れそうです。

複数イメージの切り替えについては、標準だとフォーマット後にUSBにコピーした順に000→001→002・・・と番号が割り当たるそうです。ただ、26ピンモデルはLEDすらないので、認識が困難ですがw


以上が、26ピンGOTEKにFlashFloppyを焼く簡単な手順の解説でした。


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