ドンキUMPC「NANOTE NEXT」のキーボードを他機種と比較してみる

 


ドンキUMPCことNANOTE NEXTを購入して試してみています。

QWERTY端末をフィーチャーしている(?)弊ブログですので、NANOTE NEXTのキーボードも検証してみようと思います。

まずネットで評価をあさりますと、ほぼ100%の割合で「変則的配列」「慣れが必要」「本格的なタイピングには不向き」というコメントが出てきます。

中の人も基本的には完全に同意なのですが、それを踏まえた上での打ちやすさについての所感をいくつか書きますと、


アルファベット部分のキー


アルファベット部分のキーは、キーピッチがそれなりにあり、キー自体のつくりも実はそれほど悪くない(とても良いというわけでもないので注意)ので、ローマ字入力に関して言えば、そこそこ普通に打てたりします。もちろん後述する記号類の入力の件はもちろんありますが。

ただ、タッチタイプする場合、普通のキーボードよりも右側のキー(記号類)が少ないので、ホームポジションが微妙にずれる錯覚があって、右手がもぞもぞする感覚に襲われます。


数字キー


数字キーは、見てわかる通りでアルファベットと比べるとやはり高さがないので、どうしても打ちにくさは否めません。ロック解除のPINに数値が入っていたりすると、ややストレスを感じます。そもそも、認証でWindows Helloの顔認証、指紋認証のどちらも使えないのはちょっと辛い。。。

多分、そんな人はあまりいないと思いますが、NANOTE NEXTでExcel使って数値入力を多用する。。。とかだとだいぶストレスがたまるかもしれませんが、まあそういう人はテンキーつけたらいいですよねw


記号キー


アルファベット、数字キーはまだ配列としては通常KBの配列を踏襲しているので、普段の感覚でそれなりに打てるのですが、この記号キーと特殊キーの配列が変則配列の本領発揮な感じです。

とはいえ、全く突拍子もない位置にばらばらに配置しているキーは少なく、横幅に収まりきらなくなったキーを上下のエリアに逃がしたり、という配列が目立ち、なるべく違和感少なく、という配慮が透けて見えます。

たとえば、スペースキーの右側に並ぶ3つのキー「+」「*」「}」は、「L」キーと「Enter」にあるキーをそのまま幅を狭めて移動したものですし、右Shiftキーの左側に並ぶ3つのキー「,」「.」「/」も、幅は狭いですがもともと「M」キーと右Shiftキーの間にあるキーです。

「ハイフン」「ハット」も同じく、幅の狭さゆえに「P」キーと「BackSpace」の間から押し出された感じです。

割と唐突な配置になっているのは、「¥」「@」「バックスラッシュ」で、「@」は割とよく使うかな?と思いつつ、意外と気にならないです。

日本語の文章を打つ、と考えた場合には、「ー」「、」「。」あたりが記号としては重要なわけですが、ハイフンはちょっと違和感大きいですが、「、」「。」は狭いものの配置は通常の配置なので、どうにか、という感じです。


特殊キー


特殊キーは、意外にもかなり配置は本来に近いものが多いです。
カーソルキーは通常通り、Esc/Tab/左右Shift/Ctrl/Windows/左Alt/BackSpace/Enterなどについても、多少キーの大きさに差異はありますが、ほぼ通常の配列通りといってもいいでしょう。

個人的には、右Shift/右Ctrlがあること、CtrlとFnを逆(Fnのほうが大きい)にしたこと、あたりが、結構考えての改良があったのかなと見えるところです。

FnよりCtrlのほうが大きいのはどうなの?Ctrlのほうが使うじゃん?と見た目では思えるのですが、音量や輝度調整はFn同時押しなので、Fnが大きいと助かる場面が結構あったりします。また、Ctrlは左端なので、幅が狭くても意外と押せる印象です。


他機種との比較

NANOTE NEXTと同じフォームファクターと思われる機種(どっちかというとNANOTEのほうが後発なんだろうと思いますが)のキーボード配列と比較してみました。

FFF-PCM2B(アマゾンで4万円弱)


日本の法人が販売している機種です。NANOTE NEXTと比べて目立つ点としては
  • 全角半角がFn+Esc?なのは手間が大きそう
  • Fnと左Ctrlの大きさがNANOTE NEXTと逆
  • 右ShiftとTabがない
  • BackSpaceがちょっと押しにくい?
  • @が狭いけど本来の位置にある
  • 「、」「。」が独立で大きめなので配置は違うが押しやすそう
キーボード配列の話ではないですが、電源ボタンが指紋センサーを兼ねているらしいので、指紋認証でログインできるのはちょっとうらやましいポイントかもw


GPD Pocket


画像はヤフオクより拝借。
キーボードは似ているけどヒンジが微妙に違いますね。ポインティングデバイスもタッチ式じゃなくてトラックポイント的なやつ?NANOTE NEXTと比べて目立つ点としては
  • Fnと左Ctrlの配置が逆
  • 右Altがある
  • DeleteとBackSpaceが逆
  • Tabキーの位置が特殊
  • そもそも日本語配列じゃない

CHUWI MiniBook


こちらも画像はヤフオクより拝借。
IRIE FFF-PCM2Bと近そう。
NANOTE NEXTと比べて目立つ点としては
  • Fnと左Ctrlの位置が逆
  • 左Shiftがなく、なぜかその位置にPrtScr
  • Deleteが小さく、BackSpaceと位置が逆
  • 全角半角がかなり内側に配置
  • セミコロン、コロンがやけに押しやすい位置に配置

GPD Pocket2


似ているようでちょっと違うので比較対象としてはどうかと思いますが、ぱっと見よさげな感じなので挙げてみました。NANOTE NEXTと比べて目立つ点としては

  • 数字キーも含め最上段以外のキーピッチが大きめで打ちやすそう
  • ポインティングデバイスがない
  • Enterキーが小さい
  • Tabキーの位置が突拍子もなく、いっそ全角半角と逆が良かった?


初代NANOTEからの進化は?

初代NANOTE

画像はPC Watch様より引用
(https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/1251220.html)

細かい論評はしませんが、全体謎な配置が多い。ハイフンが0の右なのは良いが、それ以外は微妙。CtrlとFnの配置は初代からだったのか。

2代目 NANOTE P8


画像はPC Watch様より引用
(https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/nishikawa/1322620.html)

NANOTE NEXTのキー配列はP8から変わっていないことがわかりますね。

まとめ

NANOTEはNEXTで3代目ということで、単なるスペックアップだけに見られがちですが、P8開発時にキーボードもきっと真面目に検討して改善したんだろうなあというのが垣間見えました。

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