MegaFlashROM SCC+で複数FDイメージの切り替えを行うには #MSX


MegaFlashROM SCC+(MFR)にはFDイメージ(DSKファイル)を実機のFDのように利用するフロッピーディスクエミュレーション機能というのを持っています。

通常、MFRをスロットに挿して起動すると、MSX2以降ではMultiMenteというファイラーが起動し、このファイラーで拡張子「.dsk」のファイルを選んでEnterするとそのファイルをフロッピーディスクエミュレーションの対象とするための設定ファイル「NEXT_DSK.DAT」を作成してくれます。

この状態でリセットしたり電源を再投入すると、選択されたFDイメージファイルがAドライブにセットされているものとしてMSXから認識され、起動ディスクであればソフトの起動もできるようになります。

FD1枚で完結するようなソフトであればそれで問題ないのですが、2枚組、3枚組のように複数のFDを使うようなソフトを使う場合は、起動後にFDを切り替えることが必要になります。

MegaFlashROMのマニュアル(PDF)を見ると、「ディスクイメージファイルの拡張子は、.DSKや.FDx(x=1〜9)を使用します」「ディスクを交換するには、ディスクアクセス時に交換したいディスクの番号の数字キー(1〜9)を押してください」とあるので、

TEST1.FD1(起動ディスク)
TEST2.FD2
TEST3.FD3

のように3つのイメージファイルを用意し、起動してみるのですが、いくらやっても2枚め、3枚めのディスクが認識しません。

NEXT_DSK.DATをエディタで開くと、

1 -> TEST1.FD1

という記述があるので、なるほど、これを書けば良いのか!と、

1 -> TEST1.FD1
2 -> TEST2.FD2
3 -> TEST3.FD3

とファイルに追記して、再起動しましたがこれもダメ。

中の人のMFRはmicroSDスロットが2スロットあるのですが、最初、スロット2のSDに書き込んでやっていたので、スロット2だとダメなのか?とスロット1のSDに移してもやっぱりダメでした。

正直、割と途方に暮れていたのですが、Nextorのドキュメントを読んでいると、Disk Emulationの項に「emufile.com」という見慣れないコマンドを発見。

このコマンドは「The EMUFILE.COM tool allows to create disk emulation mode data files and to enter disk emulation mode.」と説明されていて、フロッピーディスクエミュレーション用のデータファイル(設定ファイル=NEXT_DSK.DAT)を作るものらしいんですね。

で、さらに、このコマンドの凡例を見ると、

emufile [<options>] <output file> <files> [<files> ...]

となっていて、この <files> が複数あるというところで「あ、このコマンドで複数のDSKファイルを指定したら、それを全部含めた設定ファイルを作ってくれるのでは?」と勘付きましてw

emufile TEST1.FD1 TEST2.FD2 TEST3.FD3

と実行したら、「NEXT_DSK.DAT」が作成され、この状態でリセットすると、ディスク入れ替えができるようになりました!

ちなみに emufile.com はMFRのAドライブにもともと入っていますので、ダウンロードしてコピーしたりなどは不要です。

さっき、手動で追記したNEXT_DSK.DATと何が違うのか・・・?と思ったのですが、たぶん

1 -> TEST1.FD1

と書いてあったところは、単なる実行ログの記録みたいなものらしく。

もともと、このファイルの前半部分になんか文字化けしているっぽいところがあって、変だなあ、と思っていたんですが、(解析はしてないですけど)ここに本当にディスク切り替えに必要な情報が書かれていたんでしょうね。

ということで、MFRでの複数FDイメージの切り替えの方法でした。
ていうか、マニュアルにそこまでちゃんと書いておいてほしかったなぁ・・・




コメント