[今更誰得] PB-1000にPCから40KB以上のデータを転送する #カシオ #ポケコン

前回の記事で、レシートプリンタでグラフィック印刷というのをやってみたのですが、元データはPCで作っていますから、PC→ポケコンへの転送して初めて印刷できることになります。

[今更誰得] PB-1000とFP-1100でグラフィック印刷 #カシオ #ポケコン

https://mobileff.blogspot.com/2021/11/pb-1000fp-1100.html 

PB-1000以降のカシオポケコンはRS-232C転送は非常に素直というか、テキストデータの送受信に関してはそれほど変な癖がなく行えて便利なのですが、いかんせんPB-1000は最大搭載メモリが40KBなので、送信データが40KBを超えるものはそのままでは格納できません。
しかし、中の人の手元にはMD-100(3.5インチFDD)があります。MD-100は1DD(片面倍密度)で容量は320KBなのですが、それでも本体のメインメモリの8倍ですから、相当な大きさのデータでも扱えます。

そこで、PCから転送したテキストデータをそのままFDDに書き出せば良いのでは?ということで、BASICプログラムで実行してみました。

リストはこちらです。

10000 'RS232C TEXT => FDD SAVE
10100 LC=0
10200 BC=0
11000 INPUT "SAVE FILE NAME?",FNAME$
11100 OPEN "0:"+FNAME$ FOR OUTPUT AS #1
11200 OPEN "COM0:2,N,8,1,N,N,N,B,N" FOR INPUT AS #2
11210 IF EOF(2)=0 THEN 11210
11300 'MAIN
11310 PRINT "START"
11400 LINE INPUT #2,LL$
11410 PRINT LL$
11500 PRINT #1,LL$
11600 LC=LC+1
11610 BC=BC+LEN(LL$)
11700 IF EOF(2)=0 THEN 11400
20000 'CLOSE
20100 CLOSE #1
20200 CLOSE #2
20300 PRINT "BYTE:";BC;" LINE:";LC
20400 END
		

※印刷イメージの表示には、PBロッキーさん(https://blog.pb-100.ga/)作の"hamura.css"(https://github.com/PB-100/hamura.css)を利用させていただいています。


基本、ファイルディスクリプタを2つ(RS-232CとFDD)開けて、シリアルからインプットしたものをFDDにアウトプットしているだけの単純なプログラムです。

FDDを指定するときはファイル名の前に「0:」と付けるだけです。
今回のものはランダムアクセスは想定していないので、INPUT#とPRINT#だけでかけてシンプルです。

ランダムアクセスファイルを作るときの話はこちら↓

[今更誰得] PB-1000用FDドライブMD-100を使ってランダムアクセスファイルを操作する #カシオ #ポケコン

https://mobileff.blogspot.com/2020/12/pb-1000fdmd-100.html

問題としては、BASICで実行するからなのかどうなのかわからないのですが、転送速度が速いと基本失敗してしまって、何がいけないんだろうと思っていたらテクニカルリファレンスにも似たようなサンプルプログラムが掲載されていて、そのプログラムだと転送速度が300bpsになっていました。もしやと自分のプログラムでも300bpsにしたら何故かできてしまいました。フロー制御(Xon/Xoff)があっていないのかな?とも思ったのですが、何度も確認しましたがちゃんと有効に設定はされているようですので、BASICだとそのくらいの速度じゃないとダメなのかもしれません。

PB-1000のメニューから送受信するときは9600bpsでもいけるのですが。

で、この仕組みで90KBほどのデータをFDDに転送し、それを前回のプログラムでレシートプリンタFP-1100に印刷したのが↓のツイートというわけです。

ちなみに、これ印刷するのにPB-1000からプリンタにデータ転送するので1時間近くかかりますww
実用度はゼロなんですが、趣味なのでむしろそれくらいがネタとしては良いというw

実際、この手のガジェットって本当はいろいろなオプションと組み合わせるとなかなか面白いことが出来たりするものが多かったと思うのですが、雑誌メディアなんかでも互換性重視というか、オプションがないとできないことを前面に打ち出して記事にするのは若干憚られるような風潮があったような気がしています。オプションなしで~ができる、みたいなのが価値が高い、みたいな。もちろん、オプションがないと試せないような内容は、ただでさえ少ない対象読者をさらに絞ってしまいますから、商業メディアとしては踏み込みにくい部分であったことは理解できます。

現在は、ユーザ発信の非商業の媒体も充実していますので、そのあたりの観念を捨てて、むしろこんなことまで本当はできちゃうのか?っていうことを思いつきでやっていくというのが見ている人もやっている当人も楽しいのかなあとw

それが、雑誌記事でほとんど見ることの出来なかった領域ということであれば、令和の現代になってもなお、レトロなガジェットにも楽しむ余地がまだまだ眠っているということになるかもしれないですね。

そう考えると、楽しい時代だなと思えますね。


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