前のエントリで意外と使えるのに不遇?なFX-730P(740P)を取り上げましたが、こちらは、機能的に不遇?なFX-840Pという機種になります。
FX-840/860シリーズはそれまでずっと1行表示だったカシオポケコンのディスプレイが2行表示になった、機能的革新の大きいシリーズだったのですが、その初号機とも言えるFX-840Pは、FX-860Pシリーズと混同されがちですが実は結構違っていて、注意を要します。
オークションなどで入手を考えている方は、要確認です。
あと、ネット上に転がっている情報も、マイナー機種のそれに関して言うと結構適当で、〜のシリーズだからこれも使えるだろう、くらいの感じで書かれているものが多そうに見えます。
FX-840Pにありがちな誤解を以下に記載します。
FA-8(FA-110)が使える→使えません
FA-8(FA-110)を接続するには、SB-62という3ピンコネクタケーブル(イヤフォンジャック的なコネクタ)を経由して接続する必要がありますが、そもそもFX-840Pにはそのコネクタがありませんので、物理的に無理ですね。
あと、FA-8ってRS-232Cインターフェースなわけですが、FX-840PのBASICにRS-232C通信用の命令があったのかはマニュアルが手元にないため不明です。下に関係しますがF.COMも非搭載ですから、たとえつなげたとしても通信手段がないんじゃないかという気もしますが・・・
この誤解はどこから来たのだろう・・・このシステム図かなあ?FX-870Pと860Pvcが同時に載っているので、870PとFA-8が繋がっているのを860Pvcと勘違いした→同系統の860/841/840Pでも使えると思った、みたいな感じでしょうかね?
F.COM搭載である→搭載していません
F.COMってそもそも何よ、って話もあると思いますが、いわゆるFX-860P系から搭載されているファイル管理システムです。
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↑の写真はVX-4のものです。 |
後期のカシオポケコンはCASLだのCだのデータバンクだのでBASIC用のプログラムエリア(P0〜P9)以外にいろいろなファイルを管理する必要が出てきたために、BASIC以外のF0〜F9というエリアを作り(一部そうでない機種もあるかも)、かつそれらファイルのメンテナンス(消去、編集、コピー、マージ、カセットテープやFDD、RS-232Cへのセーブ・ロード)を行えるようにしたのがF.COMというわけなんですが、FX-840Pには非搭載です。
PB-100系のプログラムと互換性がある→たぶんありません
FX-730P/740PはDEFMモードにすることで互換性を保てるように作られていましたし、テープ保存の音声フォーマットもPB-100と互換性があり、そのまま読み込むことができました。ですが、FX-840Pはおそらくは文法レベルの互換性はないと思われるのと、後期ポケコンの一部に搭載されていたPBLOADコマンドがないと思われますので、たぶん互換性は期待できないのではないかと思います。この辺は、実際にカセットインターフェースを入手しないと確認しようがないのですが、FA-6は中の人の手元にないですw
ワンキーコマンドでBASICプログラムを短縮入力→できません
あとは、FX-840Pが驚愕なのは、ワンキーコマンド(SHIFTキーとのコンビネーションで命令文を短縮入力できる機能)で搭載している命令文が全部CASLなんです。BASICのプログラムは泣きながらフルスペルを手打ちしないといけないんですよ・・・w
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そういう機種(CASL対応がウリ)なのだからしょうがないとは思います けど、しかし、ワンキーコマンドで「LD」とか「ST」とか「OR」とか 2文字の命令文入れるってどうなんですかね?そのまま打っても同じ ストローク数でむしろ早いのではないか・・・(試験対策用にわざと?) |
と、ここまで書いてしまいましたが、マニュアルがない、FA-6がないという状態なので検証のしようがないという・・・でもそれだけのためにFA-6を頑張って入手するというのもねえ・・・という気分ですw
でも、もう流石に外部I/Fなしでプログラム作る気にはなれないので、どうにかしたいところですね。
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