先日来、いよいよ中の人の今更誰得もかなり深い沼に沈みつつあるような気がしていますが、
今日のエントリは刺さる人にはマジで刺さるガチの実用的エントリ!w
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魔改造(?)によりUSB-ACで動くようになったFP-12S! |
カシオのポケコン(PB-120)で遊んだエントリを先日上げましたが、
mobileFF's blog: [今更誰得] CASIO PB-120で何十年ぶりに遊ぶ https://mobileff.blogspot.com/2020/07/casio-pb-120.html
ひとつ悩みの種だったのが、PB-100シリーズ専用プリンタのFP-12/FP-12Sです。
上記エントリではこんな風に書いていたのですが、
同じ調子で、熱転写プリンタのFP-12とマイナーチェンジモデルと思われるFP-12Sも発掘されました。たぶん、これもおまけで落札したと思われ、落札後印刷してみたことはなかったと思われます。
実はこの記事を書く前後に、動作確認はしてみたんですね。当時落札した品物にはご丁寧にACアダプタもついておりまして、おお、AC駆動か、これなら使える!と思ったのですが、実はACアダプターは内蔵している充電池の充電用という・・・w
当然ながら30数年も前の製品の充電池ですから、当然ながらダメになっていると思いつつも、ダメもとで数時間充電して印刷してみたら、
印刷できたんですよ!w
(ただし10行くらいだけ)
中を見なくても分かります。内蔵の充電池が確実に死んでるわけですよ。
まあそうだよねーと半分納得はしつつ、ネットをさまよっていると、PB-300の内蔵プリンタやFP-12を改造して交換可能な一般的リチウム充電池が使えるようにしたり、USBのモバイルバッテリーが使えるようにしたりしている猛者を発見しました。
#005:CASIOポケコン「外部プリンタ電源の改造」 – タッカーひめごと村
この方はポケコンとしての矜持を大事にされているようで、あくまでも持ち運べる電池駆動の選択肢を残しつつ外部電源も利用できるように、という観点で改造されています。素晴らしい・・・。
中の人に関して言いますと、印刷は電源のある場所でできればよく、充電池は充電の手間も含め、繰り返し使えるとはいえ突き詰めれば消耗品なので、充電池を使うことにはあまり関心がないため、USB-ACアダプタから直接電源を取るだけ(もちろん、USBですからモバイルバッテリーでも駆動できるようになるとは思いますので、どうしても持ち運ぶ場合はできないことはないと思われます)の改造をやってみました。
で、よし!やるぞ!とは思ったものの・・・中の人は、はっきり言って
電子回路、電気工作的知識がガチでゼロ!w
モバイル機器を今まで長いこと愛でてきましたが、
電圧だの電流だの直流だの交流だのACだのDCだのAだのVだのWだのコンデンサだの抵抗だのΩだのμFだの・・・
全く何も考えないで使ってきました。
まあ、断線したコードをはんだで繋ぎ直したりくらいのことはしたことありますが、もとの通りに繋ぐ以外の改造なんてもちろんしたことがありません。繋ぎ直して動けばラッキー、それでも動かなかったら諦め、そんなレベルです。
そんな私でもどうにかできたレベルなので、まあ実はそんなに難しいことはないのですが、やってみようという方はあくまで自己責任でお願いしますね。
※もちろん、メーカーの保証も受けられなくなりますが、もともと保証期間は数十年前に終わっていますっていうかメーカーで修理してもらえるならむしろ頼みたいw
カッコよく仕上げるとか、そういうことのための色々な部品は持っていないので、動けばよしの精神で。
用意するもの
- FP-12および動作確認用ポケコン
- USB充電ケーブル
- はんだごて
- はんだ
- 絶縁できるもの(熱収縮チューブ、ビニールテープ)
- ニッパー(被覆剥き穴があるやつがおすすめ)
※注意として、USBケーブルは充電機能オンリーでも、通信機能ありでも大丈夫ですが、巻き取り式のものはうまく通電しなかった(たぶん中の人の知識がなくて、なんでダメなのかは良く分かってませんw)ので、普通のタイプのケーブルが良いと思います。
用意しておいたら多分いいもの
- テスター
- ワニ口クリップ
- リード線の予備
手順
- FP-12の裏のねじ2か所を外します
- 本体を上半分(上)と下半分(下)に分けますちなみにモータのところに27 Aug 82とあるので、
1982/8/27ということなんでしょうかね。38年前! - 上と下を繋ぐリード線が4本(黒・緑・黄・紫)あるので、適当なところで切断します。このうち黒・緑は上記のブログにも紹介されている通りで、本来の充電池から電力が供給されるケーブルなので(黒が+、緑がーです)、基板からの長さに余裕を持たせた位置でカットしたほうが作業が楽だと思います。黄・紫はACアダプタ用ですが弊ブログでは全く利用しないので、ご自由にw 中の人はテープで絶縁しておきました。写真ではちょっと見ずらいですが、本体基板
から出ている(黒・緑・黄・紫)のコード - 放っておいても構わないのですが、どうせ液漏れしていて使い物にならないので、軽量化のためにもw 元の充電池は取り外してしまいます。交換前提ではないのでなかなか強引な?固定の仕方ですが、ニッパーでチョキチョキすればさほど苦も無く外せると思います。スッキリしてさらに軽量化も達成w
- USBケーブルのTYPE-A側コネクタはそのまま残し、反対側のコネクタ(microUSBでもUSB-Cでもなんでも)はニッパーで切り落とします。
- USBケーブルの被覆を剥きます。USBケーブルは赤が+、黒がーで、FP-12と黒が逆なのでご注意ください。
- 被覆を剥いたUSBケーブルを、DCコネクタの隙間から本体内に通します。
- USBケーブルの赤と、本体基盤側の黒を繋ぎ、接続部分を絶縁体で覆います。
- USBケーブルの黒と、本体基盤側の緑を繋ぎ、接続部分を絶縁体で覆います。
- USBケーブルのTYPE-AコネクタをUSB-ACアダプタに挿してコンセントに接続します。
- 本体を閉じて動作を確認します。FP-12はポケコン本体を接続してポケコンの電源を入れないとFEEDボタンも反応しませんのでご注意ください。
これで、10行と言わず50行でも100行でも印刷できるようになりました!
実際のところ、FP-12の定格電圧は4.8V、消費電力は4Wですが、USB-ACアダプタの出力は5Vで若干ですが電圧が高いです。とはいえ、電子部品は定格電圧を超えたらすぐに壊れるというわけではなく、ある程度はオーバーしても耐えられるようには設計されているということのようなので、まあ許容範囲なのでしょう。
あとの問題は・・・用紙ですかねw
FP-12は感熱式プリンターなので、感熱紙があればインク要らずなのですが、肝心の用紙が、幅38mmと特殊(いや、もしかしたら当時は一般的だったのかもしれないのですが、中の人は当時のことは良く分かりませんので)なため入手が困難です。身近な感熱ロール紙というと、真っ先に思い浮かぶのがレジのレシートですが、レシートは58mmという規格がデファクトスタンダードらしく、他のサイズはまず手に入りません。
なので、他の大きさの感熱紙を幅を測ってチョキチョキと切ってFP-12の専用紙を作りますw
以上です!
中の人の場合、知識ゼロだったので準備に時間がかかりましたが、無事にポケコンのプログラムが印刷できるようになって、密かな自己満足のネタが増えましたw
おまけ
今回使ったハンダゴテ、電池駆動でコードレスなので取り回しが大変便利で気に入っているのですが(上と言ってること違うだろって突っ込まれそうですけど、この場合は利便性が全然違うので、電池消費もやむなしw)、
型番が・・・
FX-901って、まるでポケコンの型番じゃないですかw
現場からは以上です。
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