去年の今頃、PalmT|Xを久々にいじくった際に、下書きしていてそのままになっていた記事です。そのため、タイトルが2017年になっていますが、正直17でも18でもどっちでもいいほどの今更誰得記事なので、気にしない気にしないw
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思い起こせば、PalmT|Xが休眠状態に入ってから6年が経過しようとしている。
冷凍保存されたタイムカプセルのようなPDA。
たかが6年、されど6年。
何の因果か寝た子を起こしてしまった中の人。
2017年のこの世界で、PalmT|X(以下、TX)は果たしてインターネットの海の中でプレゼンスを示すことができるのか…
注)以下の記述は、あくまでも各機器の仕様に基づく中の人の妄想ですので、その旨ご了承の上おつきあいのほどお願い申しあげます。
(1) HotSync環境の復元
すぐにでもインターネットの大海原に漕ぎ出したいところだが、慌ててはいけない。Palmといえばインターネット、ネットワークの前に何を置いてもHotSync(PalmデバイスとPCの同期)なのだ。PalmといえばHotSync、HotSync といえばPalmというくらいに重要な存在である。たしかWindowsCEではActiveSyncだったか。
ところがだ、いわゆる「母艦」のOSも今や当時は影も形もなかったWindows10になっている。おそらくはそのままUSBケーブルで接続しても簡単には認識しないであろう。
ネットの大海原を泳げば、ドライバソフトもあるようではあるので、興味のある諸兄は、「aceeca palm driver」あたりの合い言葉を胸に、各自にて探索されたい。
しかしながら、PalmDesktopもバージョン6.2であれば、HotSyncはネットワーク経由でも実施できるのだ。TXの場合はBT接続でHotSyncするのが実はオススメかもしれない。
(2)ネットワーク接続の確保
さて、HotSyncでソフトのインストールもできるようになった。いよいよ、インターネットにTXを漕ぎ出せるようにしなければいけない。
TXには幸いBTもWiFiも内蔵されている。
なんだ、それらがあればインターネット接続など造作も無いではないか、と侮るなかれ。
ここに、時代を飛び越えたタイムカプセルTXの悲劇がある。
まずWiFiである。
TXの内蔵しているWiFi機器は、通信の暗号化方式に対応してはいるものの、「WPA2」ではなく「WPA1」である。昨今のWiFi機器でWPA1に対応しているものは実は思いのほか少ない。
TXの内蔵しているWiFi機器は、通信の暗号化方式に対応してはいるものの、「WPA2」ではなく「WPA1」である。昨今のWiFi機器でWPA1に対応しているものは実は思いのほか少ない。
中の人が愛用するBlackBerry PRIVをはじめとする多くのスマートフォンはもちろんWiFiテザリングを標準でサポートするが、おそらく最近の機種では暗号化方式はWPA2 以外の選択肢がない。
モバイルルータや無線LANルータの中には互換性のためにWPA1が選択できる機種もあるようなので、各自自己責任にてお願いしたい。まあ、このご時世でPalmOSに感染するウィルス・マルウェアやPalmOS用のブラウザで悪意のある挙動を引き起こすことができるJavaScriptコードなどが果たして存在するのかは甚だ疑問ではあるが・・・。
そしてBluetooth。
今時のスマートフォンはBTテザリングも出来るようになっているが、これはBT-PAN(Personal Area Network)方式である。TXは残念ながらPANはサポートしていない。そう、TXの時代のBTネットワーク接続といえば、BT-DUN(Dial Up Networking)なのである。
今時のスマートフォンはBTテザリングも出来るようになっているが、これはBT-PAN(Personal Area Network)方式である。TXは残念ながらPANはサポートしていない。そう、TXの時代のBTネットワーク接続といえば、BT-DUN(Dial Up Networking)なのである。
AndroidでBT-DUNをサポートするアプリケーションも存在はしているものの、チューニングは多難を極める。筆者は七転八倒したが、遺憾ながら成功に至らなかったことをここにご報告したい。
(3) ブラウジング環境
HotSyncもインターネット接続もクリアしたら、残るはブラウジングである。
これも、時空を越えたインターネット環境には大きくも意外な壁が立ちはだかる。
そう、日本語の壁である。
いやいや、当時だって日本語のページをPalmで見ていた、どこに壁なぞあるものかと仰る諸兄はいるであろう。そう、当時は見ることが出来るページがほとんどであった。
いやいや、当時だって日本語のページをPalmで見ていた、どこに壁なぞあるものかと仰る諸兄はいるであろう。そう、当時は見ることが出来るページがほとんどであった。
しかしながら、この10年ほどの間に、Webの標準エンコーディングはShift_JISからUTF-8へと変化した。インターネットの大海原に浮かびながらも言語的には鎖国された状態だった日本のWebは、Unicodeによって開国を果たし、多言語が一つのページ内で取り扱えるようになったのである。
だが皮肉なことにPalm用に作られた日本語対応ブラウザのほとんど全てが、UTF-8をサポートしていない。おそらく数少ない(唯一の?)UTF-8対応ブラウザは、「Opera mini」であるが、Opera miniを動かすためにはJava実行環境が必要となる。Palm用のJava実行環境はかつて、Palmのサイトで配布されていたこともあるようなので、どうしてもとなればinternet archiveで発掘することになろう。
もしくは、TX標準ブラウザのBlazerを使う場合でも、いわゆるエンコーディング変換用のDelegateとして、Palmの様々なパッチやソフトを産み出したミニー氏の「PalmGate」を使わせていただくという方法もあるであろう。
ここまでの、地道かつ、いったいこれは誰得なのだ?という激しい疑問や葛藤に打ち勝って得られるであろう結果(あくまで筆者の想像)が以下である。
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