[VR] GearVRを買いましたがこれ、スゴイです(その3:使ってみた編)

いよいよ使用感をレポートします

「その1:きっかけ編」「その2:機種選定編」の続きです。

[VR] GearVRを買いましたがこれ、スゴイです(その1:きっかけ編)
https://mobileff.blogspot.jp/2017/04/vr-gearvr.html

[VR] GearVRを買いましたがこれ、スゴイです(その2:機種選定編)
https://mobileff.blogspot.jp/2017/04/vr-gearvr_13.html

と、いうことで、さっそくGearVR、使ってみました。

総じて一言でいえば、

これはスゴいデバイスです
なのですが、それだけだとたぶん伝わらないので、主に使用感など細かく見ていきます。

装着感


GearVRの装着感ですが、まず顔に触れる部分は普通のゴーグルのように柔らかい素材を使っていることと、頭に掛けたときにズレないように縦横にバンドがついていますので、フィット感も良く、すごく考えられていると思いました。

1時間くらい続けて被って(帽子じゃないんですが、上にもバンドが通っているので、被るという表現がしっくりくるw)いても、疲れを感じることはなかったと思います。

ちなみに質感的にも、もちろん本体は基本プラスチック素材ではあるのですが、安っぽさは感じさせず、むしろ質感は高いと感じました。前モデル(2015年モデル)は白と黒のツートンカラーだったので、好みが分かれそうなデザインにも思えますが、私が購入した2016年モデルは、ブルーブラックなので、大変落ち着いたカラーリングになっています。

操作性


GearVRについて期待していた(汎用のVRゴーグルにしなかった決め手の一つ)点が操作性です。


まず、GearVRには本体右側面にタッチパッド、ホームボタン、戻るボタン、ボリュームボタンがついております。いわゆる通常のスマフォでいうとタップに相当する「決定」操作はタッチパッドの中央を軽くタップします。

GearVRはGalaxyスマートフォンを挿しますと、Oculus VRという専用ソフトが起動し、自動的にランチャーであるOculus Home画面になります。

Oculus Homeから他のアプリに移った後は、GearVR側面についているホームボタンや戻るボタンで簡単にホームに戻ってくることができます。

また、圧巻なのは視線による選択ができることです。VRの画面は仮想的な画面であるのと、端末をセットしてしまうと直接ディスプレイを触ることができませんから、いわゆるタップしたい場所を選ぶ手段が必要なのですが、GearVRであれば今まさに見ている視線の先に○マークがつきます(パソコンのマウスカーソルに相当するものと思えばいいです)ので、自分がここでよいと思ったところで右側面のタッチパネルをタップするだけですので、非常に直感的です。

ちなみに、OculusVRの初回起動時にはチュートリアルも実施されますので、実際に使ってみれば基本的な操作方法は飲み込めると思います。


ソフト

GearVRの素晴らしいところでもあり、やや融通の利かないところでもあるのですが、GearVR装着時は、上記に書いたようにOculusVRという専用のソフトが起動し、その中で様々な対応アプリを起動して使います。

キャプチャなので正直伝わりにくいと思いますがw

正直、装着して最初に出る画面(Oculus Home)が既にVR空間の中で、ウィンドウが空間にホログラムのように浮き上がって見え、当然ですが前後左右上下どこに目をやってもちゃんと見えますので、いきなりここで中の人などは「おおー!」っとなりました。正直、ストアでアプリを入れなくても、2~3分くらいはこれで感動に浸れますw

基本、GearVRはOculus Storeという専用アプリストアに登録されているアプリケーションしか起動できません。ですが、すでに現時点でかなりの数のアプリケーションがストアに登録されていますので、いろいろなアプリや映像を体験することができますし、専用ブラウザを経由すれば、YouTubeなどに登録されているVR動画を見ることも可能です。

使いやすいランチャーと、操作性およびユーザー体験が、GearVR(OculusVR)のフォーマットで統一されたアプリを使うことができるこのエコシステムは、大変良く作り込まれたものであり、ここは単に立体視する物理的なモノだけを提供する汎用のVRゴーグルと完全に一線を画すものです。OculusVRという専用ソフトがあることがGearVRの大きな魅力といっても過言ではありません。

しかしながら、このエコシステムに加わっていないアプリは基本的に起動できませんので、もしOculus Store以外で良いVRアプリを見つけても、現状ではアプリベンダーがGearVRに対応してくれるのを待つしかない、と言うもどかしさもあります。

ここは、正直なところOculus Store外のアプリも、その後の挙動までは保証しなくて全然良いので、とにかく起動だけはできるようにして欲しかったところですね。

映像クオリティ

ネットでの評判を見ると、GearVRの映像クオリティは、ハイエンド機のそれに決して見劣りしないというコメントが見られます。ただ、中の人的には、ハイエンド機のそれを見たことがないので、なんとも判断しようがないのでですw

しかしながら、GearVR購入前に持っていた簡易VRゴーグルと比べるとするならば、やはり映像は格段に綺麗といいますか、視界が広いのでより自然な見え方になっていると感じます。

単に解像度的な意味ではなく、ゴーグルのフィット感や加速度センサーの性能から来る視点移動の安定性が、いわゆるひとつの没入感を増すことにかなり貢献しているのではないかと思います。

また、GearVRには双眼鏡のように左右のレンズの間隔を調整する機構は特についていないのですが、それでも、レンズ位置により生じる右目と左目の間に何かあるような違和感や左右の映像のズレを感じることはほぼありません。


いわゆる「VR酔い」について

いわゆるVRゴーグルで映像を見る際に生じることがある、乗り物酔いの感覚ですが、中の人的にはジェットコースターアプリを試した際に、初めてそれに近い感覚が生じました。

まあ、でもこれは避けられないといいますか、脳はVRの映像を見て、あたかも自分が上下左右に動いていると錯覚しているのに、実際には動いていないわけですから、いわば逆方向に動いているような気持ち悪さを感じてしまうのは、ある意味当然なんだろうと思います。ここは、昔のセガの体感ゲーム筐体のように実際に座っている椅子が動くような専用チェアでもあると良いのですがw

その他は、普通に自分の意思で視点を左右に動かして横や後ろを見る分には、酔いを感じるようなことは中の人的には全くなかったと思います。ただこれは個人差あると思いますので、その点はご留意ください。

発熱問題

だいぶ、ここまで手放しでGearVRを賞賛する流れなのですが、GearVRでとても残念なのが、Galaxyスマートフォンを装着して画面を表示させるという仕組みから生じる、発熱の問題です。

私はGalaxy S6 Edgeの中古品を買って使っておりますが、しばらく(場合によっては10分~15分程度)使っていると、画面上に「GearVRの温度が高くなっています」という警告が出てくることがあります。この画面はアプリ内にポップアップするとかではなく、完全にその警告画面に切り替わって、それまでのアプリの実行は中断を余儀なくされます。

ある程度は無視してそのままタップしてアプリに戻れば継続して実行することはできるのですが、予期せずこの画面が唐突に出ると、やはり、「興醒め」になってしまうことは否めません。

Galaxy S6 Edgeは端末の厚みがかなり薄く作られており、スマートフォンとしてはスタイリッシュではあるのですが、それによって発熱と放熱の問題については、おそらくかなり無理をしているであろうことは想像に難くありません。

もしかすると、Galaxy S7/S7 Edgeでは発熱問題は改善されているかもしれませんので、旧機種での話をしても仕方ない部分もありますが、そもそも、Samsungには出来ることなら、スマートフォンをVRディスプレイとして流用する設計ではなくて、ゴーグル単体で動くような専用機としてGearVRを設計して欲しかったところです。

OSはAndroidで良いとしても、もっとVR用途に特化した専用デバイスとして設計すれば、ディスプレイ部の厚みを気にすることなく放熱優先にもできるでしょうし、動作もVRに適したようにチューニングすることもできるはず・・・。

販売戦略とかいろいろ理由はあったことだろうと思いますが、ユーザー体験とのトレードオフになってしまっては、元も子もないと思いますので。

(いったん)まとめ

最後に書いた発熱問題というウィークポイントはあるものの、実際はそれを差し引いて余りある魅力を持ったデバイスであることもまた間違いありません。

いきなり買うのは・・・という方は、一度どこかで体験してみてもいいかもしれないですね。GearVRの公式サイト内では、GearVRを体験できるスポットも紹介されています。

そもそも、GearVRを始める(気軽に試す)にはちょっと予算的に・・・(対応スマートフォンを持っていない方は特にですよね)という方でまだVR未体験の方は、まずは汎用のVRゴーグルから体験してみるのも、良いと思います。中の人も、簡易的なVRゴーグルからスタートしましたのでw

とはいえ、Amazonの価格とかを見ると、Galaxyの対応スマートフォンを持っている方は、汎用VRゴーグルにちょっとの価格をプラスすればGearVRが買えてしまうので、迷う余地はないかもしれないですw

ということで、その3では全般的な使用感をレポートしましたが、肝心のアプリはどうなんだ?ということで、以降のエントリーで私がインストールしてみたアプリについても少しずつ紹介してみたいと思います。

[VR] GearVRのアプリを使ってみる その(1)~(5) https://mobileff.blogspot.jp/2017/04/vr-gearvr15.html


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