きっかけは、たまたま見た新宿のビックカメラのこれ。
PORTABOOKは、ポメラでおなじみキングジムの作ったWindows10搭載のノートPCです。
最近、ポメラシリーズはDM200という最上位機種がリリースされましたが、あれも5万円オーバーのゴージャス価格で、物書きの人以外は全くターゲットにしてない的な価格戦略ですが、このPORTABOOKも発売当初は10万円近い価格でした。
おなじみのキーボード開閉ギミックも面白いし、サイズも小さいしで、当時かなり興味をそそりましたが、いかんせん価格が高すぎて、お試しで手を出せるレベルではなく、完全に見送って、そのまま世間でもリリース直後以外は大した話題にならないまま、存在すら忘れていました。事実、DM200が出た時も、PORTABOOKとの比較でどうこうと考える人なんて誰もいなかった(と思う)わけです。Twitterの#PORTABOOK ハッシュタグの履歴も今年の2月にわーっとあって、そのあと11月まで途絶していましたのでw
それが、完全に忘れたころに2万円ちょっとで叩き売りモードに入って、俄然、現実的に入手できるレンジに入ってきました。
普段はBlackBerryの話題が多い弊ブログですが、やはりQWERTY端末好きとしては、この変態キーボード端末をスルーするわけにもいかず、丁度遠出する用事も近々ありそうだったので・・・、ということで、割と衝動的に買ってしまいました。
最初の発売当初にいくつかレビューも上がっていたので、今更ではあると思うのですが、それらはあくまでも10万円近くするデバイスとしての評価観点だったかと思います。今回2万円台前半のデバイスとして評価する弊ブログの目線も、それなりに意義があるかな?ということで記事にしてみました。
購入時の箱です。PORTABOOKは閉じたときに白いキーボードが黒い本体にハンバーガーのごとく挟まったフォルムが印象的なのですが、おそらく箱もそれを意識したのでしょうね。
箱を開けると、マニュアル類の入った薄い箱が出てきます。
その箱をよけると、本体がお出ましです。
大きさは確かに小さいです。気軽に持ち歩けるのは確かですね。
ただ、裸で持ち歩くと傷だらけになりそうなので、保護ケースは欲しいところです。私は100円ショップの保護ケースを使っています。
ふたを開けるとおなじみのギミックのキーボードが。発売当初から思っていたんですが、なんでキーボードだけ白にしちゃったんでしょうね。このギミックが最大の自己主張なので、色も目立つようにという狙いなんでしょうけど、正直、一体感としては微妙です。ノートPCの上に外付けのBluetoothキーボードを置いたような佇まいになってしまいます。
キーボードをガチャっとくっつけたところ。隠れていたところ(キーボード下部)にマウスボタンがあります。キーボード中央にはポインティングデバイスがついています。
キーボードの左半分です。外付けBluetoothキーボードなんかだとありがちな、微妙に日本語配列じゃないキー配置などの不自然さは感じられません。
同じくキーボードの右半分です。こちらも、目立っておかしな配列はなく、ごく自然にタイピングできると思います。
ちなみに、キーボードは畳まなくてもふたを閉じることは可能です。どうしても一瞬ふたを閉めて持たなければいけない場面もあると思いますが、その際にわざわざキーボードを閉じる面倒さはありません。しかしこれだとますますキーボード部分が外付けに見えてしまいますねw
本体右側面に電源ボタンとSDカードスロットがあります。フルサイズSDというのが地味に使いやすい(ノートPCでは当たり前でしょうが・・・)ですね。
セットアップ完了後は、デスクトップには「ごみ箱」以外は何もないし、余計なソフトが起動することもありません。思いのほかセットアップ後のOSは素直な状態で、かなり「素」のWindowsに近い印象でした。
で、結局2万数千円のノートPCとして見たときのPORTABOOKはどうなんだという話ですが・・・。
使い勝手について①いいところ
圧倒的な小ささ
むかーしですね。サブノートPCというジャンルがありまして。B5サイズとか、あったわけですね。PORTABOOKのサイズ感って、なんかそういう郷愁みたいなものも思い起こさせる何かがありますね。
とか、そんなことはさておいて、やっぱり持ち歩きに関しては小さいということは便利です。まあ確かに、畳んだ際の厚みがあることは否めないのですが、縦横の絶対的な小ささが必要な場面もやっぱりありますので、そういう意味では小ささは正義です。
キーボードの打ちやすさ
まあこれはもう、ポメラのキングジムですから、キーボードに関してはしっかりしています。文章作成が多い用途であればその差は絶対ですね。ノートPCってどの機種でもどこかしらに日本語配列に無理があることが多くて、元々は英語配列のためにデザインされているところを無理に日本語配列にしている感があったり、どこかで無理のあるキー配列がねじ込まれていたりするものですが、そういうストレスはPORTABOOKにはほとんど感じません。
使い勝手について②よくないところ
画面が見にくい
えーっとですね。これもむかーしですね、ノートPCの液晶ディスプレイもまだまだ高価で、TFT液晶はハイエンド機にしか搭載されていなくて、ローエンド機はSTNとかDTSN液晶というちょっとクオリティの落ちる液晶だったりした時代があったのですが、PORTABOOKの液晶はTFTなんですが、もうイメージとしては現代によみがえるDTSN液晶ですね。というか、今時こんな見にくい液晶パネルを逆にどうやって調達したんですかと言いたくなるくらいのひどさです。いけてない液晶保護フィルムを貼ってしまったスマフォのような乱反射した液晶。ちなみに私は最初の発売時に店頭で見て、
うん、何か変な保護シートを貼ってあるのか?と疑ってしまったくらいです。
ディスプレイの角度が一定以上倒れない
普段使いではこれといった問題にはならないとは思うのですが、使う態勢によっては、もっと倒したいな~と思うこともあるのですが、そう思うと、PORTABOOKのディスプレイは全然倒れないです。新幹線の座席でいえばリクライニングがほんのちょっとだけしかできないみたいな感覚でしょうか。普通のノートPCでは水平まで倒れる機種が多いので、あれ?って思ってしまうこともあるかもしれないですね。ただ、PORTABOOKを使って他の人に見せるためにディスプレイを水平に倒しこんだりとかは、あまりないと思うので、まあそういう場面自体が少ないでしょうね。
ポインティングデバイスがいけてない
PORTABOOKのポインティングデバイスはキーボードの中央についています。これまたむかーしか
らあるIBMのポインティングデバイスで「TrackPoint」というのがあるわけですが、ちなみに弊ブログの中の人はTrackPointが大好きでした。おお、PORTABOOKにもTrackPointが!と感動しかかったのですが、残念ながらこれはTrackPointではなく、独自のデバイスです。
よくできていると思う部分もあるのですが、自分の使い方では、動かしているときはいいのですが、ここ、という箇所でマウスカーソルを止めようとして指に入れた力を少し緩めると、それによってポインタが少しずれてしまいます。このデバイスの特性を理解して慣れていけばよいだけなのかもしれないのですが、私の場合はこのポインティングデバイスを使い続けるとどうしようもなくストレスが溜まってしまいます。そのため、外付けマウスが必須となります。
マウスボタンがしょぼい
そして、キーボードの下に位置するマウスボタンですが、これまた押しにくいのなんの。キーボードのクオリティにこんなにこだわったのに、マウスのクオリティはなんでこんなにやっつけなんだと・・・。
ディスプレイがタッチパネルじゃない
いまどき、この手のデバイスならディスプレイはタッチパネルで、小さいが故の操作性を補完する、というのが普通かと思っていましたが、PORTABOOKはごくごく普通のタッチ非対応液晶パネルなのでした。なんか地味に残念感が大きいです。
まとめになってないまとめ
まあ、あれですよね。今回の値下げは在庫処分であって、来るべき次のPORTABOOK2(が出るかどうかは未定ですが)で、上記のいけてないところを全部潰した新機種が出るのではないかと予想しています。とはいえ、だからといってまた10万円近くのプライスで出すと売れないんじゃないかと思いますから・・・どうするのかが見ものですね。
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